ストリング・アンサンブル「ヴェガ」 第8回定期演奏会

(3-2-02)
紀尾井ホール

曲目

ディヴェルトメント ヘ長調K.138(モーツァルト)

第1楽章:アレグロ
第2楽章:アンダンテ
第3楽章:プレスト
組曲「夢想〜ベルガマスク組曲〜喜びの島」弦楽合奏版 (ドビュッシー作曲・川島素晴編曲)

夢想
前奏
メヌエット
月の光
パスピエ
喜びの島
弦楽のためのアダージョ Op.11(バーバー)

弦楽のためのディヴェルトメント Sz.113(バルトーク)

第1楽章:アレグロ・ノン・トロッポ
第2楽章:モルト・アダージョ
第3楽章:アレグロ・アッサイ
今宵の春に(原曲「さくら、さくら」川島素晴編曲)

トルコ行進曲(モーツァルト作曲・川島素晴編曲)

A列車で行こう(デューク・エリントン作曲・弦楽アレンジ)


きゃべつが、N響弦バス首席奏者(&大学オケの弦バストレーナー)の 池松宏さんにゾッコンで、追っかけまくりなので、その魅力を探るべく、 彼が主催の弦楽アンサンブルのコンサートに一緒に連れてってもらうことに しました。

私は、まったくと言っていいほど弦楽を知りません。アメリカの現地 小学校に編入して、ヴァイオリンを弾かされたとき「全然見込みなし!」と 決め付けてからというもの、一切ノータッチで来ました。中2のとき弦楽の 授業のコンサートにエキストラで出て「そりすべり」を吹き、高3と今年度に 高等部の「メサイア」に参加させてもらった、そのくらいが私と弦楽との セッションです。まったくないよりはマシかもしれないけど、音域や 弾き方などの知識は皆無。自分の専門外のジャンルのコンサートに、 先入観がまったくないまま聴きに行くのも悪くはないけど。

最初の曲は、モーツァルトがわずか16歳のときに作曲した、イタリア 風のかわいらしい曲。どこかで耳にしたことがあるように感じたのは、 親しみやすいモーツァルトの音楽だからか、はたまた弦楽アンサンブルの 十八番だからでしょうか。何回かコンサートに足を運ぶ内に気づいたのが、 モーツァルトの曲をプログラムの最初に持ってくるケースが多いということ。 そう難しくもなく、軽やかで、指慣らしに最適だからなのかもしれません。

ドビュッシーの組曲は、ピアノ曲の弦楽アレンジ。ピアノでは超・ 難関曲「喜びの島」が聴けたのが嬉しかったです。しかし残念だったのが、 高音楽器の音程の悪さを何回か感じたこと。舞台裏とステージ上の温度差か、 それともチューニング不足か。プロなのにいいのかなぁ、と不安になりながら 聴きました。高等部弦楽アンサンブル部でヴァイオリンを弾くいときち曰く、 「ピアノの方がいいー」。それってわざわざ編曲した意味が…。

バーバーのアダージョ。有名らしいですが、無知なので初耳。メイン テーマがオルガンの響きっぽくて、いかにも重々しい感じ。作曲者の意図と 反して、要人の葬式やその報道のBGMに使われまくるらしいです。コンバスは 休みばかりで、きゃべつからの又聞きだが池松氏は「自分はいない方が いいんじゃないかと思う(笑)」と言っていたらしいです。ですが、その セリフは後に嬉しい期待はずれとなるのでした。

バルトーク。この人の曲はやたら難しすぎて評価不能。「腕に覚えのある アンサンブルを刺激してやまない逸品(by 奥田佳道氏)」らしいですが、 もし703xがこれやることになったら刺激されすぎて死んでしまいます。 個人的には第2楽章のモルト・アダージョで、半音階の不気味な伴奏が 印象的。後は一言、「激しかったです…」って感じ。激しいパッセージで 弓が弦をはじく「バチン!」という音に何度か心臓がぴょこんと跳躍 しました。

後はアンコール。「さくら、さくら」のアレンジは、苦手な現代音楽風と なって演奏されました。うぅ。それでも、琴・尺八・篳篥を意識した音色 などは、さすが。弦楽の新しい可能性を見つけ出しました。

お次のトルコ行進曲。植木等の入れ歯のCMでお馴染みですね(何てこと を…)。お待ちかね、我らが池松氏の「とんび油揚げ大作戦」。後半から シンバル・バスドラムの代わりに彼の足踏みが…。かわいいもんじゃない のです。バコン!ドカーン!足痺れませんか、おじさま!コンバス恐るべし。 立って弾くため、余計に目立つところが◎でした。

A列車は普通に終わった。あーよかった。でもこれはブラスの方が好き だな。

きゃべつの又隣に池松氏の師匠・堤俊作氏が座っていたり(曲が終わる 都度、拍手が始まる前に鼻息混じりで「うむ。」とか「うーん、これは 面白い」とコメントを発していました)、他に席が空いてるのにあたしの 横にきて「ここ、空いてますか?」と言ってきたムサいおじさん (バルトークの第3楽章までずっと寝ていました)とか、珍客に恵まれた コンサートでもありました。楽しかったです。

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