高等部小発表会

(8-10-02)
@学院講堂

曲目
☆S組(コンクールメンバー)演奏☆
吹奏楽のためのラプソディア(足立正)2002年度吹奏楽コンクール課題曲
交響詩『ローマの祭』第1楽章・第4楽章(レスピーギ)同上自由曲

☆G組(非コンクールメンバー、一部コンクールメンバーの補助あり)演奏☆
海兵隊(フルトン)
深い河を越えて(黒人霊歌)
Can't Take My Eyes Off Of You
翼をください


夏の吹奏楽コンクールまであと2日となりました。

80余名いる部員のうち、A組で出場するコンクールメンバー49名(S組と 命名)は課題曲・自由曲を、残りの部員(G組)はこの日のためだけに練習 してきた曲を父兄・卒業生の前で披露します。コンクール当日では許されて いない録音・写真やビデオ撮影が可能であり、父兄に毎年好評の機会です。

第1曲目、課題曲。Picc.とEuph.のユニゾンから始まります。「バレエ 音楽風の作品」とのこと。単旋律ですが、3拍子のここはワルツです。雅楽の ような響きがしますが、日本の音階ではなく、西洋の教会旋法の1つである 「フリギアン」から第3音を省略したスケールだそうです。世界の音階に ついては、つい最近大学の一般教養でやったばかりだわ…。ここで「和風 だな」と思ってしまうのは、作曲者の罠に引っかかった証拠とのこと。 あたしはまんまとひっかかりました。

5分未満の曲ですが、その中でも様々な音楽のジャンルを意識した箇所が 出てきます。最初はワルツ、そしてドラムン・ベース、アフリカ音楽、 ポップス、ジャズ、ハードロック…。「コンクールの課題曲はクラシック」 という観念を崩した曲です。今回の小発表会での演奏は、ピアニッシモと フォルティッシモの差が大きく、メリハリがあって迫力満点でした。 「銀だな」と一人ほくそ笑むあたし(追記:2日後のコンクールで本当に 銀賞を取って、ビンゴ。耳が肥えてきた?)。

第2曲目、自由曲。レスピーギの「ローマ3部作」の1つです(他は 「ローマの松」「ローマの噴水」)。今回の演奏は、コンクールの制限時間 の関係で7分以内に納めるため、編集した形になっています。第1楽章は 「アヴェ・ネローネ祭」。古代ローマのネロ皇帝が、闘技場でキリスト教徒 とライオンを戦わせるシーンです。現在ではヨーロッパの多くの地域で 信仰されているキリスト教ですが、新興した当時は皇帝の権力をも脅かす ものとして異端視されていました。この戦いも、人間に勝ち目はないので、 迫害と見せしめのために行われていたというわけです。この楽章は虐殺を 表しています。トランペットのファンファーレで戦闘開始。金管楽器が よってライオンの雄叫びを奏で、木管楽器はキリスト教徒の苦痛の叫びを 表現します。騒がしいけど明るい響きがしない、複雑な曲です。

第4楽章は「主顕祭」です。現在も行われている、救世主の降誕を 祝う祭です。木管の速いパッセージに始まり、農民の歌、踊り狂う人々、 見世物小屋の手回しオルガン、行商の声、酔っ払いのだみ声(グリッサンド を生かしたトロンボーン・ソロで、くだを巻いているように聴こえるのが 面白い)を経由して、民謡風のメロディーが高らかに響いて終わります。 みんなして酔っ払って騒ぐ様子が見事に表されています。さすが現代曲と あって難しそうでした。

ここからはコンクールに乗らない組の演奏。この4月から楽器を始めた 部員もいるのに、4曲も演奏することになったのはすごいなぁと思いました。 例年は2曲止まりだったのです。フルトンの「海兵隊」は、高等部にとって 定番のマーチ。変な話、誰が吹いても上手く聴こえるから不思議です(笑)

「深い河を越えて」は有名な黒人霊歌。日々の礼拝ではあまり歌わな かったけど、知っている人が多く、またなかなか好まれています。詳しくは CLOSE-UPのページへどうぞ。

「Can't Take My Eyes Off Of You」はポップスの有名・定番ドコロ。 フージーズのローリン・ヒルが初のソロアルバム「The Miseducation of Lauryn Hill」でバラード調にカバーしたり、最近では椎名林檎が「君ノ 瞳ニ恋シテル」という題でカバーしています。車のCMに起用されたりもして いますね。G組の演奏では、よく知られた曲だけに未完成な部分やミスが 痛かったです。そして、アレンジの関係もあるかもしれないけど、高校の 吹奏楽というよりはまるで小学校の鼓笛隊のように聴こえました。重要な パートであるドラムは上手かったです。

「翼をください」は日本のポップス史上に残る名曲。小学校の合唱でも 歌った経験のある部員は多かったのではないでしょうか。「歌うように」 メロディーが演奏できていました。良かったです。

合宿も含めたこの4ヶ月間の努力の結果を見ることができて、お客さんは とても満足したのではないでしょうか。S組は2日後のコンクールで最大限の 力を引き出せるよう頑張ってください。

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