「協奏曲第1番 ヘ長調」より第1楽章

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チェコの作曲家で、ヴァイオリニストとしても優れた才能を発揮した カール・シュターミッツ(1745〜1801)の作品。父ヨハン(1717〜1757)、 弟アントン(1750〜1789)も宮廷音楽家で、ボヘミア出身の音楽一家として 名高い親子です。ちなみに3人とも本名に「アントン」を含むため、たいへん 混同されやすいらしいです。

あまり名前を聞かないシュターミッツ一家ですが、モーツァルトと 同じ時代に活躍していて、当時はむしろモーツァルトを凌ぐほどの人気が ありました。マンハイム楽派の代表格だった彼ら親子は、交響曲を始めと して、ヴァイオリン、フルート、クラリネット、ファゴットなど数多くの 協奏曲を残しています。カールだけでも室内楽作品だけで100曲以上、 交響曲51曲、協奏交響曲38曲、協奏曲60曲を作っているというのだから 驚きです!しかし彼の曲の多くは1801年に競売に掛けられて散在してしまい、 紛失されたものが多いとされています。現存するスコアは、シュターミッツ 親子の内の誰の作品なのか明確でないものが多いそうです。

17世紀後期に誕生し、彼らの時代も改良中だったということがあって、 当時のクラリネットはまだいい楽器ではなかったようです。現在の クラリネットに近いものができたのは19世紀前半のことでした。それでも マンハイム楽派はそんなクラリネットを初めてオーケストラの常設楽器に 据えました。カールはクラリネットを主役にした作品を多く作曲していて、 クラリネットの発展に大いに貢献しました。

この曲はクラリネットの特徴をよく捉えていて、後のクラリネットの 技術とクラリネット作品に与えた影響は大きかったと思われます。


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