BANYU いのちのコンサート2003 in 東京

(6-20-03)
東京オペラシティ

曲目

組曲「水上の音楽」(ヘンデル)

アレグロ
アリア
ブレー
ホーンパイプ
アンダンテ・エスプレッシーヴォ
アレグロ・デシゾ
オルガン協奏曲 変ロ長調 op.4-6(ヘンデル)

アンダンテ・アレグロ
ラルゲット
アレグロ・モデラート
交響曲第1番 ハ長調 op.21(ベートーヴェン)

アダージオ・モルト―アレグロ・コン・ブリオ
アンダンテ・カンタービレ・コン・モト
メヌエット;アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ
アダージオ―アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ


朝日新聞社主催・万有製薬協賛で毎年行われているコンサートです。 招待券に応募したら当たったので703xママと一緒に行くことにしました。 今年の会場はオペラシティ。ここに来るのは約2年ぶりでした(No.2参照)。703xママに先に会場に行ってチケット 引き換えを頼み、5限終了のチャイムが鳴ると同時に学校を飛び出しました。 何と教室から電車に乗るまできっかり10分!最短記録です☆しかし京王線は わかりづらく、乗り換え損ねたり電車のホームを間違えたりで着いたのは 開演15分前。焦りました。

席が微妙でした。2階のバルコニー席・舞台は向かって右下。首を90度 右に向けても舞台の左半分しか見えないという。もちろんオーボエは見え ないし、コントラバスやチェロは絶対視界に入りません。あたしこんなの 初めてでした。ガーン。メインは「コンサートマスターズ・クラブ・オブ・ ジャパン」なので、彼らヴァイオリンが見えるだけいいとしようかな…と 思っていたら、隣のおばちゃんが演奏中でもお構いなしに高校生くらいの 息子に向かって「この曲は音楽の授業で聴いたことあるでしょ」とぼそぼそ 言ってたのでキレかけました。さらにその巨体であたしの視界をカバー。 休憩のときに他の席に移っていなくなったのでせいせいしました。前にも 思ったけど、無料のコンサートだと客を選べません。

司会は立教大名誉教授の皆川達夫氏。NHKラジオのクラシック番組で 長年解説をされてる方。素敵な声、柔らかい語り口、抜群の間のつかみ方、 ちょっとしたユーモアで、さすがベテランです。本日のプログラムは ヘンデルとベートーヴェンでしたが、皆川氏は曲の紹介のとき「就職試験」 という言葉を出しました。ヘンデルはイギリス、ベートーヴェンはドイツの 宮廷に採用されるため、これらの曲を書いたのだということ。この秋から 就職活動を始めるあたしは身につまされながら聞きました。…「貴社の テーマ曲を書いてまいりました!」なんて言ったらインパクト強いだろな (笑)

ヘンデルはイタリアでオペラを学んだことによって美しい旋律を編み出す ようになりました。組曲「水上の音楽」は、ブレーやホーンパイプなど 当時の流行スタイルを押さえた優雅な舟遊び曲。イギリスの王様が舟に 乗って川下りを楽しんでいたら後から楽団を乗せた舟がついてきて、 売れっ子ヘンデルの新作を演奏。わー贅沢だぁー。「アリア」はカット版 ですが是非GalleryのMIDIで聴いて下さいな。最終曲「アレグロ・デシゾ」 は703xママによると「TVの皇室特集によく使われてるよね」。華やかさと 力強さを兼ね備えた曲です。

次は世界的に有名なオルガン奏者で芸大教授の鈴木雅明氏を加えた 協奏曲です。高等部のとき図書館で借りたメサイアのCDは、鈴木氏が 結成したバッハ・コレギウム・ジャパンによるもので(ちなみにその盤では アルトが「もののけ姫」で一躍有名になったカウンターテナー・米良美一氏)、 お名前は知っていました。キレイな白髪の小柄なおじいさんだけど、芸術家の オーラが出まくっています。3000本ものパイプがあるオルガンを、この人が操作 するんだなぁ…と、音を聴く前から感心してしまいました。
オルガンの魅力のほんの一部に過ぎませんが、小鳥の囀りのような第1楽章、 芯のあるクラリネットのような(それでも倍音がかすかに鳴る辺りはやはり オルガン)第2楽章、トランペットソロと同等に張り合ってしまう第3楽章と、 多彩な音色を堪能しました。

休憩を挟んでベートーヴェンが30歳で書いた交響曲。「運命」「第九」の イメージが強いものだから、空腹に重く響くだろうなぁと思ったら、これが 軽くて。第1楽章なんか、始まりはモーツァルトっぽいなぁと思いました。 短調になるとやっぱりベートーヴェン節が出てくるのですが。第3楽章は 個性的な激しい踊りのリズム。忍び寄る半音の木管ユニゾンから、爆発する 辺りがお気に入り。第4楽章は、ピアノを習いたての子供が「ソラシ… ソラシド…」と途切れ途切れに弾いている感じの序奏から始まって、急速に 駆け抜けて行きます。面白かったけど、後の作品を知っているだけにあまり 圧倒はされなかったです。

アンコールは2曲。「ロザムンデの間奏曲」は、703xママがよくピアノで 弾く「アンプロンプテュ アンド モーメント ミュージカル」という、 これまたシューベルトの作品に出だしが似てて思わずママと顔を見合わせて しまいました。「喜遊曲」よりフィナーレ;モーツァルトは安心できますね。 聴きながら期待を裏切られることがないから好きです。

書き忘れてたんですけど、このコンサート、指揮者がいなかったのです。 プロの技ってすごい。さらにホルンに大学オケのトレーナーさんがいたり、 ヴィオラに前回のコンサートに出演してた方がいてびっくり。音楽をやって いると必ずどこかでめぐり会います。

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