(部屋に戻ってくる)
黒い鳥がいれば、黒い人がいても変じゃないよなーっはっは。
きれいなお嬢さん。夜の女王の娘さんだね。
あなたはだぁれ?
パパゲーノ。星の輝く夜の女王様からの使いの者だよ。
直接お会いしたことはないけど、お名前を聞いたことがあるわ。
おれもだよ。ちょいと待ってね。
(タミーノから預かった絵姿を見る)
目は黒。唇は赤。髪は金色、と。この絵で見ると、あんたには手も足もないはず なんだけどね。描いてないから。
…どうしてこれをあなたが?
不思議な成り行きでさ。おれは何年も前から女王様と侍女たちに鳥を届けに 行ってるんだが、鳥を渡そうとしたら王子と名乗る男が目の前に現れてね。 女王様がこいつを気に入って、あんたを救い出すように命令した。王子は この絵姿を見てあんたに一目惚れして、即決したんだよ。
まぁ嬉しい。「愛する」って言葉、大好き。
…その王子様がここにいらっしゃらないのはどうして?
それがね、3人の侍女は「3人の童子が道案内する」って言ったんだよね。 でも誰にも会わないから、おれが一足先にここに送り込まれたのさ。と いうわけで、ここから逃げましょう。
ええ、そうしましょう!…罠じゃないかしら?もしこの人が悪者だったら?
疑っちゃいけんよ、お嬢さん。おれは味方だよ。
そうね。ごめんなさい。あなたは見かけどおり優しい人なんだわ。
ああ。でもパパゲーノにはパパゲーナがまだいないから寂しいね。
独り身だったのね。でも辛抱してれば神様がお相手を見つけて下さるかもよ。
そうだったらいいんだがねぇ。




2style.net