(ザラストロが素早くモノスタトスの手を押さえる)

ご主人様、滅相もない。悪いことはしていません。あなたの命を狙う奴を 殺めようとしたんで。
悪いのはお前だ。顔も心も黒いんだな。この優しい善良な娘が持っている 刃は、悪い母親が私を殺すために砥いだものだ。罪はあの女にある。お前が 罰を受けずにここを立ち去れるのは、あの女の悪い行いのためだ。去れ!
(去りながら) 娘がだめなら、母親に取り入ってみよう。

ザラストロさま、母は私がいなくなってからというもの、悲しんで…
わかっている。彼女が復讐の念を抱いてこの神殿の地下に出入りしている ことも。
だが私だったら、そのような復讐はしない。あの優しい若者に堅い意志を 貫く勇気と不屈の精神を、天が与え給う。そのときお前は彼と結ばれ、 幸せになるのだ。愛は憎しみに勝つ。

15.mid

この聖なる殿堂には 復讐の心を持つ人はいない
例え道を踏み外した者がいても 愛がその者を導くだろう
そして彼は友の手に導かれ 喜びに満ち、より良き国へと歩む

この聖なる壁の中では 人は人を愛する
裏切り者の潜む余地はない 何故なら敵を許すからだ
この教えを尊ばない者は 人間の名に値しない

(2人、去る)




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