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「若菜も機嫌悪い日あるんじゃない?元気出しなよ」と言う親友の声はわたしの耳の右から入り、左へ通過していった。 つい10分前に今日1日の学業の終わりを告げるチャイムが鳴り、わたしは友達と一緒に今日はどこかに寄り道しようかと話しながら教室を出た。昇降口で結人に出会ったので、無視するのもなんなのでわたしは「おー」と右手を上げたのだ。しかし結人はわたしに一瞬冷ややかな眼差しを送り無視したのだ。わたしの行き場をなくした右手は親友に話しかけられるまでひんやりとした廊下の宙に浮いていた。 「結人、あからさまに無視したよね」 「まぁ、うん、あ、でも、き、気付かなかったとか」 「…。」 今までこんな事無かったのに。あの話をした日からなんとなく結人が冷たいのだ。アホ面で「お前好きな奴いんの?同じ学校?どんな奴?!」なんて言うから、わたしは「サッカーしてて小さい頃から知ってる。そんで超バカ!まじでバカ!!」と言った。もしや、もしやこれはわたしが結人を好きってバレたのか。まぁバレたくて言ったんだけど。振って気まずくなりたくないから、わざとあんな風にしてるのかもしれない。きっとそうだ。あぁ、言わなきゃよかったのかも。あーあー恥ずかしくなってきた死にたい死にたい死にたい逃げたい引っ越したい!! 「、最近美味しいラーメン屋が出来たのしってた?それ食べに行こう。だから元気出して!」 「…坦々麺」 「食べるの?」 「もうすっっっごい辛い坦々麺食べる。死ぬほど食べてやる」 食べすぎて死ぬことなんて無いが、食べている時は汗とか鼻水とか涙でグズグズだった。 心の自由を奪うもの 恋ってなあに? 091108 (title:確かに恋だった) |